サッカー観戦

本当だったら子供のサッカーがあった土曜日の午後。新型コロナウィルスはこんな横浜の片田舎にも猛威を振るい、安全を考えチームは当面活動を休止している。そんなぽっかりと空いた土曜日予定は何もない。自然に飢えていた僕は家族にDayCampを提案するも娘は期末試験の勉強をしたいと却下。妥協案としてランチだけは近くの公園でいつものおにぎりランチをしようという事になっていたのだが、、、

同僚の@3noryから突然「友達からフロンターレのチケット譲ってもらえるので鶴さん行きます?」という連絡が。

ずっと心に引っかかっていた。まだ息子をスタジアムに連れて行ったことが無い。という事。

怪我の功名なのか。ぽっかりと空いた時間に嬉しいプレゼント。息子と2人で川崎フロンターレの試合を観に行く事に。2006年。もう16年も前、川崎フロンターレのオフィシャルショップの中でRODAを始めたころ、フットサルショップとしての売上はフロンターレの売上の100分の1くらい。だからほとんどの時間をフロンターレのグッズ販売だった。後援会の入会手続きだったりシーズンチケットの販売だったり、、、当然ホーム等々力の試合には毎回会場にグッズ販売に行っていた。J1リーグに昇格して2年目の年。正直、フロンターレの事は全く知らず、関わるまでは何とも思っていなかった。

しかし、今だに脳裏に焼き付く06シーズン開幕戦。フロンターレはホームで6-0という大勝。我那覇、憲剛、ジュニーニョ、谷口、黒津に森、川崎山脈と言われたディフェンス陣。現監督の鬼木氏もまだ現役の選手だった。

物凄く攻撃的で面白い試合。そんな試合を毎回ホームで繰り広げ、しかも毎回のホームゲームイベントがかなりくだけていて面白い。選手たちは試合後にサポーターの前でビール瓶のケースの上に立ち挨拶をするという選手とサポーターの距離の近さ。1年かからずにこのチームが大好きになったのは言うまでもない。

等々力の雰囲気は凄くアットホームで本当におじいさんおばあさんから子供まで一番過激なサポーター席Gゾーンにいてもなんらおかしくない。それほどクラブとサポーターの関係性は近く温かく感じた。この経験は今の僕のスタンスにいい影響をくれたと思う。お店とお客さんの距離感。ずっと大事にしているものだ。

そのシーズンフロンターレはいきなり2位になった。年々人気は高まり、シルバーコレクターと言われていた時代をくぐり抜け、今では日本代表に選ばれる選手の5選手がフロンターレ出身となるくらい、Jリーグ2連覇を果たした日本のチャンピオンチームだ。

息子と観戦にいったのは FUJIFILM SUPER CUP 2022 。というシーズン開幕前の前年度Jリーグチャンピオンと天皇杯チャンピオンのCUP戦。当然、フロンターレよりの席で観戦。

Jリーグは今年で30年になるらしい。30年前わずか10チームで開幕したJリーグ。今では58クラブあるらしい。30年前、開幕戦のヴェルディvsマリノスのマイヤーのゴールもまた鮮烈に脳裏に描かれている。

今思えば僕が初めて観戦した試合はJリーグ開幕前夜、前年のJFLでの読売クラブvs本田技研の試合だった気がする。KAZUが日本に帰ってきてプロ化が決まっており、サッカー文化、人気がかなり高まっていたあの時代。小学校の友達と初めて行ったのが読売クラブのホーム等々力競技場だった。結果は4-0で応援する読売の勝ちでラモスがスパーボレーシュートを決めた。試合後選手の出待ちをしているとKAZU以外の選手たちは気さくに握手やサインに応じてくれていた。

その時僕も5年生。ラモスから香る香水のいい匂いもまた未だに忘れられない。

奇しくも息子も現在5年生。

会場は2002年W杯決勝の地。横浜国際競技場。

2002年のW杯の時もこの新横浜でフリーター時代にW杯の仕事をしていた。競技場建設時、派遣の仕事で電気工事会社に派遣され現場がこの競技場で、何百メートルと言う電線をただひたすら担ぐという仕事をしていた。『だからあの中の電線にはパパの担いだ電線がある』とか、W杯開催中は駅の臨時ショップで働いていて、決勝の日はブラジルが優勝して『新横浜でブラジルのカーニバルが起こったんだぜ』という話を聞きながらピッチを見つめる息子。

試合結果は 0-2の敗戦。 開始早々失点してしまい、強固なディフェンスをお得意のパス回しでこじ開けようとするも中々中央に侵入できずからの後半終盤でパスミスからのカウンターでの失点。レッズにとっては完璧な試合運びと言えたのではないだろうか。

内容的にはかなり渋い試合。点の取り合いでも一方的な内容でもなく、勝つためのゲーム運び。といった印象だった。

息子は何を感じたろうか。

生のプロ選手のFOOTBALLを感じて直ぐに蹴りたくなっただろうか?

『早くサッカーやりたいな?』と聞くと『うん。』とは言っていた。

試合前、国歌斉唱を観客全員で起立し、心の中で歌った事は心に残っただろうか?

 

このような状況下でもまたFOOTBALLは回り始める。子供のチームは来週から再開予定。今度はやっぱり友達同士で行ってみてほしい。そして今シーズンはもっと試合も観に行きたい。

そして僕自身、蹴りたい衝動に駆られている。奇しくも膝の調子はかなりイイ。

Domingoと共に。