このプロジェクトの発端はフットサル選手として昨シーズンまでFリーグで活躍し、現在LCSの店舗スタッフとして活動しているユウサクが、ミコト屋とフットサルを通して出会い、その出会いから始まったMICOTOYA x DOMINGOコラボレーションプロジェクト

『Smog Dye Project / Love is the Answer!!』の第一弾です。

『 Smog Dye Projectとは 』

ミコト屋とドミンゴで進めていくボタニカルダイ(草木染め)とオーガニックコットンをベースに、そこで起こる様々な地球環境の変化や影響、新たな日常の在り方を考え体感し発信していく新たな学びのプロジェクトです。冠につくSmog とは、smoke(煙)とfog(霧)との合成語で「混ざり合う様」をさしています。[廃棄されるモノx アイデア]を掛け合わせて新たな価値を生み出すことはできないだろうか??そんな志で色んな人たちとのパス回しが繋がって完成する心が通ったプロダクツ。伝えたいのはこの ”想い” です。

『 ミコト屋の鉄平さんとLCSユウサクのインタビュー 』

Q-ミコト屋のフットサルチーム「エスケープ」に参加させてもらって、みんな楽しそうにボール蹴ってて自分もすごく楽しかったんですが、そもそもどういう集まりなんですか?

平日木曜日に集まってるくらいだから、スモールビジネスで飲食関係やクリエイティブ関係の仲間が多いです。日本全国色んな所で出店してる仲間で、割と考え方が似てるというか、大量生産して大量消費するような食の世界にいるんじゃなくて、それぞれそんなに規模は大きくないけど自分達がやりたいことをやって、消費社会からちょっと離れた、こう何ていうかな、、消費社会に疑問を持った奴らがオルタナティブな仕事を始めて、そういう人達の集まりですね。

Q-そこで出会って仕事でも繋がっているんですね。

アポイント取ってオフィスで仕事の話を始めるより、1回ボール蹴ってる仲間だと話が早いでしょ。すごく楽だし、蹴った後お風呂とかご飯も行ってるから、そんな中から新たなアイデアが生まれ実行したプロジェクトも意外と多いですね(笑)。チームみんなで遠征行って遠征先で仲のいいお店のチームと試合して、出店もする、みたいな。フットサルを軸に旅にでることもあります。レベルはユルユルですがとにかくみんなでボール蹴ることを楽しんでます(笑)。

Q-自分はルースからミコト屋を知ったんですけど、ミコト屋を知らない人の為にも改めて「旅する八百屋・青果ミコト屋」のコンセプトを教えてもらっていいですか?

八百屋としては今年で11年目。まあ丸々10年やってきたんだけど、八百屋っていうと普通市場に行って野菜を仕入れるでしょ。でも俺たちは、市場には行かないで「自分たちで全国の生産者を旅して周る」っていうのがベースにライフワークとしてあって、直接畑に足を運んで野菜を食べて、色々な農家さんとコミュニケーションとって、ヒヤリングをして自分たちが、これは本当に美味しいし消費者に伝えたいと思った野菜を仕入れる。で、個人宅配とか飲食店さんに卸したりっていう販売スタイルの八百屋です。

-農家さんの想いを、野菜と一緒にお客様に届ける-

単純に美味しいとか、オーガニックだとか、体にも環境にも良いというのはもちろん大事なんだけど、やっぱり俺たちが旅して野菜以上に仕入れたいのは「農家さんがどういう想いで、どういう姿勢で育てているかという、人柄とか人となりを野菜と一緒にお客様に届ける」というのが俺たちの八百屋の在り方ですね。

Q-2021年の初めに地元の横浜の青葉区に実店舗オープンしましたね。このタイミングは?

ずっとキャンピングカーで全国を旅するスタイルだったんだけど、10年目の節目で今まで店舗がなかったので誰でも気軽に立ち寄れて、野菜が買えるそういうお店を、実店舗をやろうってことでこのミコト屋ハウスをオープンしました。八百屋としてお店やるには、ある程度商品を並べなきゃいけないから、色々な野菜を販売しているんだけど、売れ残りとか、ロスが出るわけです。そういったものを無駄なく美味しいものに変えられるということでアイスクリームを始めました。それが『KIKI NATURAL ICECREAM』。

Q-行き着いた処がアイスクリームだったんですか?

今、売れ残りって言ったけど、実際畑に行くからこそ見える景色っていっぱいあって、例えばトマトとかちょっと割れちゃってると出荷できないからどんどん捨てられちゃう。 あとは、色とか形。大き過ぎるとか、小さすぎるとか、曲がってるとかほんのちょっと傷ついてるとかで規格外として廃棄されちゃったり安く買いたたかれちゃったりすることもあるんだけど、これまで旅して周ってきたけど本当にたくさん見てきて、そういうものの受け皿になりたいと思ったんだよね。
それってまだまだ美味しく食べられるし、これだけフードロスの多い国で単純に野菜が捨てられてるっていうことはさ、そのものが捨てられるってだけじゃなくて、それを時間をかけて育てた農家さんの手間ひまとか、その想いとか、そういうものも丸ごと廃棄しちゃうってことになるから、それは何とかして救いたいっていう思いがあるんです。それを救出してポップに変換できるのがアイスクリームだったっていう(笑)。

-アイデアで新しいものに生まれ変わる-

Q-桑の実で染め上がったTシャツ見てもらいましたが仕上がりはいかがですか?

俺たちも今まではフードロスというか無駄にならないものをフードとしては変えてた。人参をドレッシングにしたりとか、ジュースにしたりとか、落ちてしまった柑橘系でジュースを作るとかジャムを作ったりだとかそういうことはやってたんだけど。もちろんアイスとかね。今回、染めとか洋服の何かに変わるっていうのは俺たちも初めてだから面白いですね。「そういうこともできるんだ」っていうのは新たな発見でした。仕上がったサンプルが、また染め上がりがキレイで驚いてます。天然のカラーがなんとも言えないちょい紫かかったグレーがかっこいいですね。ちょっと上質な大人なグレーな感じで気に入ってます。既製品や量産品には出せない色だと思います。本来なら処分されてしまうものがこうやってアイデアで新しいものに生まれ変わるのは嬉しい瞬間ですね。

Q-今回染めで使わせてもらった桑の実ですが、背景を教えてください。

今回ルースからナチュラルな染めができないか相談を受けた時に、まぁ、色々考えました。夏場に何があるかとか。でも、食べられるもの、販売できるものを染めるのもなぁ??って考えてた時に、群馬の南牧村ってところに俺たちと同世代のまほらまさんという農家さんがいてその彼が桑の実はどうかなって言ってきてくれて。それは元々、アイスにしようと思ってたんですけどね。そこは養蚕が盛んで蚕をいっぱい飼ってたから桑の木が今でもいっぱいあるんです。でもその実は今は誰もとらなくて、落ちて潰れたりしてる。それだったら食べるわけでもないから染めにも使えるかなって。それで今回は桑の実を提案したんです。

だいたい6月に実が落ちるんだけど、熟すとちゃんと落ちるんです。それか美味しい時期だと鳥が食べちゃう。頃合いを見計らって農家さんには取ってもらった。ちょっとした割れが入ってたりするやつをアイスにまわして、もっと割れてたり崩れたりしてるやつを染めにまわして今回のプロジェクトに使用しました。

- 旅×フットサルメイト -

Q-今回染めをお願いさせてもらったのもフットサル仲間なんですよね?

そうそう。今回染めをお願いしたのがフットサルメイトなんです。岡山にある、「ITONAMI」っていう屋号で兄弟でデニムブランドやってるんだけど、オリジナルのデニムを生産したりデニムだらけの宿「デニムホステルfloat」ってのを海沿いでやってて、その彼らに相談したらナチュラルな染めができるっていうんで繋げてもらったんですよね。フットサルメイトなんだけど、元々彼らも旅してて俺らも旅してる中で出会った仲間で、一緒にボールを蹴り始めたんですよ。

Q-本当はコロナじゃなかったらfloatにも工場にも直接行って染めてるシーンや岡山のカルチャーに触れにいく予定だったんですけどね。

行きたかったよね。本当に。今回はコロナの影響で取材や撮影もいけなかったけど、あそこはルースクルーみんな大好きだと思うよ。単純にロケーションが最高だもん。目の前の海とかでけっこうsupとかやってるし。朝晩の景色もいいし。行きたいなー。落ち着いたら行きましょう。2ndプロジェクトで違うもので彼らにまたお願いすれば、行けるよね(笑)。

Q-普段、僕はLCSのお店にも立ってるんでミコト屋さんとはまた違った層に伝えられたらなって。さっきのスモールビジネスじゃないけど循環というか。

本当そうだよね。俺たちもそうだよ。ルースのイベントとか行って普段、食の世界じゃ繋がらないような人達と繋がる、
それが新しいインスピレーションを生んでくれるし、仕事にも繋がっていく、しかもそれが無理やりじゃないじゃん。仲間の中で広げていけるっていいじゃんね。その循環で暮らしていきたいですよね。

Q-今回染めでも使わせてもらった桑の実のアイスを食べられるんですよね?

そうです。Tシャツの販売と同時期に、染めでも使った桑の実を「桑の実ヨーグルト」っていうヨーグルトをベースにしたアイスにしてリリースします。Tシャツのリリースと同時期に食べられるようタイミング合わせて準備してますのでぜひミコト屋ハウスにも遊びにきて欲しいです。

Q-名前は決まってるんですか?

桑の実ヨーグルトかな。DOMINGOいれとく?featuring DOMINGOって(笑)。

Q-あと「小物も何か一つ作りたいですねっ」て中から実現した水筒もリリースしますね!

そう、水筒が嬉しいですね。フットサルにも使えるし。俺たちも、紙とか売り場でも脱プラスチックとかなるべくゴミを出さないっていうのがテーマだからマイ水筒っていいですよね。

Q-この水筒をミコト屋に持ってきたら何か入れてくれるとかはありますか笑?

うち、ドリンクも始めたからこれ持ってきてここに入れるってのはいいですよね。アイスコーヒーとかさ。水出しの緑茶もあるし酵素ジュースもあるしオリジナルの人参ジュースもあるし。なんでも入れちゃって。これを持って来てくれたら嬉しいですね。特にサービスとかはないけどね。本当はやるべきか?!(笑笑)