父の言葉

先日久しぶりに一人で実家に帰った。最近姉は体調が悪く、姉も実家に帰っていたので久しぶりに家族4人での団欒でもあった。そこで父が体調の悪い姉を思ってこう僕に言う。

『お姉ちゃんを助けってやってくれよ。子供のころいつもお前はお姉ちゃんに助けてもらっていたじゃないか。今度は弟が助ける番だぞ。』

そうだよな。と素直に思った。幼稚園から小学校まで極度の内気な少年だった自分は、お店の店員に話しかけることが絶対に出来ずモジモジしていた。(当時ファミコンのカセットを買う時とか絶対ショーケースに入っていて店員に出してもらわないといけなかったじゃないですか?)

そんな時、いつも姉にお願いして店員さんに言ってもらったり、中学に入れば学年2個上の姉の影響で先輩からもよくしてもらったり、高校の時もそんな恩恵を受けたりと何かと姉には世話になった。

10-20代独身のころ、父にそんな事言われても、うるせーなー 位にしか思わなかったかもしれない。正直、自分が幼少期のころ文科系な父親は友達に自慢できるような父ではなかった。子供のころはスポーツが出来たりとか、医者とか、パイロットとかそんな親がよかったもんだ。

しかし、自分が結婚して父親になると、人一人育て上げる事がどれだけハードな事か。経済的にも肉体的にも、、、

子供のころ、当然のようにメインデッシュのお肉を分けてくれた父。

山登り、足が痛くなったと泣き喚く子をおんぶしながら降りた父。

車酔いする自分のために常に電車移動にしてくれていた父。

何よりもここまで何不自由育ててくれた父。

自分よりも子や母を優先する父。

 

それを当たり前のように享受してきた浅い自分。

 

父になって初めて父を尊敬する。父は子にとって最後まで自分の My Heroなんだろう。尊敬する父から言われると ストンと腑に落ちる自分がいる。

家を買うか悩んでいる時も、

『奥さんが喜ぶならそれでいいじゃないか。』

と言われストンと腑に落ちた。

 

医者じゃなくてもパイロットじゃなくても自分の子供にとって唯一無二のMyHerona

父になれるようにこれからも精進していくのみだ。自分の父と家族に最大限の敬意と感謝を。

Domingoと共に。